ハンドピースの注油
エアタービンやコントラアングルを長く上手に使うための一番の方法は、日々の念入りなオイルメンテナンスです。特にベアリング部分の磨耗の防止と汚れの付着による不良を防ぐためには、絶対に欠かせません。オートクレーブ滅菌をされる前には必ずオイルメンテナンスを行ってください。
- タービンの回転が上がらない
- ハンドピースが発熱する
- 振動や音が大きくなった気がする
- 芯ブレが出てきた
などの症状を未然に防ぐために。
注油時のチェックポイント
部位ごとに注油を行っていますか?
- エアーと水の回路にだけ注油していれば良いというわけではありません。ヘッド部分、チャック部分への注油も確実に行いましょう。
また、分解できる場合はできるだけ分解して、それぞれの部位に注油を行ってください。特にポリッシングに使用しているハンドピースは、ペーストなどがヘッド部分に入り込んでしまうこともありますので、使用後すぐの通常よりも丁寧な洗浄・注油が効果的です。
注油後に余分なオイルを抜いていますか?
マイクロモーターに接続するストレートハンドピースやコントラアングルハンドピースは、注油後すぐに接続しユニットのハンドピースホルダーに立てると、ハンドピース内に残った余分なオイルがマイクロモーターに入り込み、マイクロモーターのトラブルの原因になります。注油の済んだハンドピースはマルチスタンドを用いて垂直に立ててしばらく置くか、またはケア3プラスのエアーブロー専用キーを使って内部の余分なオイルを抜いた後、マイクロモーターに接続して約30秒間回転させてください。 この時ハンドピース先端より余分なオイルが出てくる場合は、ハンドピースをよく拭き取りオイルが出なくなるまで回転させてください。先端からのオイルが歯面に付着した場合、歯面清掃や補綴物の接着などの際に適切な治療効果が得られない場合もありますので注意が必要です。
※超音波洗浄可能な製品に関しては、注油前に超音波洗浄を実施することをお勧めします。詳しくは、製品の取扱説明書をご参照ください。
- 30分以上の連続使用の場合には、治療の合間にも注油が必要です。また、オイル飛散を防ぐためにスプレーミスト吸収パックをご使用頂くことをお勧めします。
エアータービンへの注油
- 1.タービン本体をカップリングジョイントから取り外します。
2.スプレーの先に各社仕様のノズルを押し込みます。
・スプレーノズルがしっかり装着されないと、オイルがスプレー缶側に出てしまうことがありますので確実に押し込んでください。
・パナエアー /パナエアーΣ / パナMAXへの注油はPA用ノズル(パナスプレープラスに付属された三角形状のノズル)をご使用ください。
- 3.ノズルをタービン本体後部(カップリング゙側)に差し込みスプレーします。
・ヘッド先端部よりオイルが勢いよく噴出するのを確認してください。
・ヘッドから出てきたオイルが汚れている場合は、汚れたオイルが出なくなるまで注油を繰り返してください。
・チャックは週1回程度のメンテナンスが必要です。
コントラアングルへの注油
- 1.コントラアングルをモーターから取り外します。
2.E-タイプノズルをしっかりと押し込みます。
・ノズルを引っ張ってはずれないことを確認してください。
3.ノズルをコントラ後部より差し込みスプレーします。
・コントラがガスの圧力で飛び出さないようにしっかりと押さえてください。
・コントラの先端からオイルが出てくるのを確認してください。
・ヘッドから出てきたオイルが汚れている場合は、汚れたオイルが出なくなるまで注油を繰り返してください。
・チャックは週1回程度のメンテナンスが必要です。
プロフィー用ハンドピースの注油方法
- 当社のプロフィー用ハンドピースは、スクリュー軸取り付け部からのオイル滴下によっても十分な注油が行えるように軸受け部と歯車の部分に開口部があります。パナスプレープラスで注油する場合は、この開口部からオイルが出てしまうので、 ラバーカップ等を取り付けてから注油を行うとより高い洗浄効果が期待できます。